静置発酵法〜1927年創業以来、変わらず受け継がれる伝統の製法です。純国産のりんごジュースを酵母菌によりアルコール発酵をさせ純りんご酒(シードル)を造ります。この純りんご酒に、当社秘伝の「酢酸菌」を加えてじっくり寝かせます。静置発酵法とは、酢酸菌の菌膜を仕込み液の表面に生やし、空気中から直接酸素を供給します。菌膜に接する部分しか発酵しない為、液の自然な対流にまかせて徐々に全体を発酵させていきます。じっくり待ち、さらに熟成期間をおいてやっと酸味がやわらかでまろやかな『純りんご酢』ができあがります。反対に、最近では全面発酵法として、酢酸菌を添加したのち、タンクに空気を送り込んで攪拌し、仕込み液の全体で発酵を促進さる方法が主流となっています。短時間で出来上がりますが、酸味が強く、ツンとした角のあるお酢になってしまいます。
時間はかかりますが、「おいしいお酢」を造るこの伝統製法を次の世代へ伝えることが大事な務めと思っております。